色の数値表現(ディスプレイ、塗料)について

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プラモデル初心者
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RGB,CMYって何?色相、彩度、明度とは?プラモデル塗料にあるFSxxxxxって数字どういう意味?
ディスプレイや塗料では色を数値で表す必要があります。

1.基本用語の確認

色の基本用語です。最低でもこの1章の内容は知っておいて欲しいです。

1.1.RGB,CMY

ディスプレイなどの光と、塗料・インクなどでは色の混ぜ方が異なります。
光は色を重ねるほど白に近くなり、塗料は色を重ねるほど黒に近くなります。

色の3原色の図
色の3原色

R(レッド)G(グリーン)B(ブルー)
C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)
W(ホワイト)、K(ブラック)

光の場合、全ての光を重ねてW(白)、光を出さない場合をK(黒)とし、
インクの場合、全てのインクを重ねて(K)黒、紙の色をW(ホワイト)とすることで、
全ての色を表現します。

1.3.色相、彩度、明度

色の表現では、色相、彩度、明度で分けることもあります。

色相(H):色の種類
彩度(S):鮮やかさ
明度(BまたはV):明るさ

彩度は低くなるほど、グレー(無彩色)に近づきます。
明度は高いと白に、低くなると黒に近づきます。

2.ディスプレイの色の数値表現

色の具合を伝えたいとき、赤っぽい青、緑っぽい青と言っても、どのくらい赤っぽい青なのかよくわかりません。色を数値で表す必要があります。

最初に説明した、RGB、CMY、HSB(V)も、色を数値で指定する方法です。
これらは、ディスプレイに表示するとき、よく見かける色の指定方法です。

photoshopのカラーピッカー
photoshopのカラーピッカー

Photoshopではこのような色の指定方法が使われています。

3.塗料の色の数値表現

FS:米国連邦政府の色指定
RLM:独空軍の色指定
BS:英国の色指定

3.1.FS値(US)

プラモデルの塗料でよく見かけるのがFSxxxxと言う表現。

これは、Federal Standard 595 という米国の規格です。

※ただし、現在は、AMS Standard 595という新しい規格に置き換わっている。一部の色が無くなり、一部の色が追加されている。

FS数値の意味

FSxxxxxxの各桁は次のような意味になります。

GSIクレオスの塗料の場合、半光沢もつや消し塗料も、最初の1桁がなぜか3(つや消し)になっています。

https://catalog.generaldevices.com/Asset/FedStd595_Color_Chart.pdf

FSの色を調べることができるサイト

※残念ながらもうアクセスできない。他に同様なサイトないかな?

http://www.colorserver.net/
FS595 Color Server
使い方

類似した色を調べたいときなど。

調べたいFS値をカンマで区切って入力する。

FS595 Color Server入力エリア

Display color(S)を押す。

FS595 Color Server結果

比較した結果が表示される。

4色まで同時に比較可能。

塗料FS36622,FS16440,FS36231,FS36495
FS36622,FS16440,FS36231,FS36495結果

3.2.RLM値(独空軍)

RLMxxという色表記もあります。こちらは第二次世界大戦の独空軍の指定カラー。

クレオス塗料 37,122

ドイツ航空省(Reichsluftfahrtministerium,略称RLM)1933~1945

RLMカラーテーブル

https://www.cybermodeler.com/color/rlm_table.shtml

3.3.BS値(UK)

こちらは英国標準。British standard colour
BS381CとかBS4800とかあります。

クレオス塗料 331,332

BS381Cカラーチャート

https://www.spencercoatings.co.uk/colour-chart-bs381c

BS4800カラーチャート

https://www.spencercoatings.co.uk/colour-chart-bs4800

3.4.クレオス、タミヤなどの色の互換性

完全には一致しないと思いますが、近似色が分かります。

https://www.cybermodeler.com/color/gunze_map2.shtml

4.表現できる範囲が異なる

ディスプレイ、カメラ、インク、塗料など、色を扱うデバイス、道具は色々ありますが、道具の性質(性能)が異なるので、色が違って見えたりします。
写真で撮った色合いが、ディスプレイや印刷で異なることは良くあります。
高級なディスプレイであれば、できるだけ正確な色になるように調整することはできます。

また、道具によって表現できる色の範囲が異なります。
ごく一部ですが、ディスプレイで再現できない色、印刷では再現できない色などもあります。
通常のディスプレイでは緑の表現が弱く、印刷では青の表現が若干弱いです。

従って、ディスプレイに表示される色と全く同じ色を塗料や印刷で作れないこともあります。
塗料と印刷も手段が異なるので、塗装とデカールで完全に色を合わせることもできない場合もあると思われます。

5.おまけ:マゼンタは自然界に無い色?

色の中で、おかしな色があることに気づいてますか?マゼンタって変じゃないですか?

カラーサークルでマゼンタってどこにありますか?

カラーサークル

右下ですか?赤と紫の間にありますね。
じゃあ虹でマゼンタってどこですか?

一番上は赤(波長が長い)、一番下は紫(波長が短い)です。赤の外側?紫の内側?それは赤外線、紫外線で目に見えません。
マゼンタは目に見えますよ。マゼンタって赤と紫の間ですね。
赤と紫の中間は緑ですよ。

色鉛筆とか絵の具に、水色(シアン)、黄色(イエロー)って色はあるけど、マゼンタってある?

最近は、模型用塗料やアクリルガッシュ、レーザプリンタのトナーにマゼンタって塗料あるけど、昔は無かった。

もしかして自然界に存在しない色?!人間が作り出した色?!

赤と青の波長の光を同時に感じると、マゼンタになるそうです。

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