カッコいい模型写真の撮り方

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考察
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プラモデルを作成した後、撮影するときにどう撮れば、カッコよく見えるか?それらしくリアルに見えるのか?カメラの講義ではないので、露出とかF値とかではなく、構図という視点から説明します。
上手くやれば見る人の視線をコントロールすることも可能です。

1.はじめに(目的)

ここではカメラの講義ではないので、露出とか、ホワイトバランスとか、F値とかは説明しない。
説明しないというより、ウォルはカメラは詳しくないのであまり説明できない。(爆!)
説明するのは構図だ。どのような角度で撮影したらよいかなどだ。

カッコよく魅せることだけを目的としているので、作品の全体を見せるなども考慮していない。
また、ウォルの考えなので正しいかどうかはわからない。
しかし記事の後半は有料級の内容だと思っています。

2.かっこいい模型写真の撮り方

2.1.や2.2.項は絵画や写真撮影などで一般的に言われているポイントです。まずはここを確認しておきます。
さらに、2.2.項以降は、ここぞ、ウォルの本領発揮ポイントなので、是非2.3.以降もチェックしてください。

2.1.余白を確保する(一般的なポイント)

一般的な絵画や写真、デザイン論でも言われる話です。

①と②どちらが良い写真に見えるでしょうか?

①は画面ぎりぎりいっぱいまで写っています。②は上下左右に若干余白があります。
対象物を余白なしで撮ると、窮屈な感じになる。ある程度余白があった方が良いイメージに見える。
空白は無駄なもの。余白は無駄なものではなく必要なもの。
空白はただ空いているだけだが、余白は見た目の印象を考慮し、あえて何もないエリアを作った。

2.2.中心からわざとずらして撮る (一般的なポイント)

ⅠとⅡはどちらがカッコよく見えるでしょうか?

Ⅱの方がカッコよくみえませんか?
Ⅰは対象物を、ど真ん中に写しており、Ⅱはわざと中心からずらして写しています。
Ⅱは、戦車前方(写真右側)に余白を作っているので、戦車が前に(右側に)動いているイメージ、もしくは、主砲を写真真ん中付近に配置したので、今にも主砲を発射しようとしている雰囲気が出ます。

ポイント:中心を外す(※1)とカッコよく見える場合が多い。
(※1)画面全体を3分割して配置する。

真ん中ってのは、安定感、安心感があります。
真ん中からずれていると、不安定感があります。不安定と言いましたが、良い言い方をすると、躍動感があるのです。Ⅰは静止している(動いていない)ように感じますが、Ⅱは今まさに動いているイメージに感じるんです。

真ん中のイメージ → 安定感、静止、停止、豪華、素人っぽい。
真ん中からずれている場合のイメージ → 不安定、躍動感、動作中、玄人っぽい。

ここまでは、準備運動。次からウォル流!

2.3.カメラを持つ人の立ち位置を考える(ウォル流)

AとBの写真どちらが、リアルに見えますか?

ガンダムMk-2 正面、下から

↑A:水平方向から撮った写真、B:下から撮った写真

Aはおもちゃ(プラモデル)っぽく、Bは本物(実機)っぽく見える感じがしませんか?
どうしてでしょうか?
「下から仰ぎ見るようにした方が、カッコよく見えるから。」
ホントですか?じゃあ上から見たらカッコ悪いですか?

ガンダムMk-2 上から

↑C:上からの写真。ちょっと理由あって、大きく撮っています。

「あれ?カッコいい。」
「あ、分かった。正面じゃなくて、上下から見た方がカッコよく見えるんだ。」
水平はカッコ悪く、上下はカッコよい、ホントかあ~?

じゃあ、水平から撮ったAと上から撮ったC。

ロータスヨーロッパ 水平、上

Aはカッコ悪い?Cはカッコよい?むしろ逆じゃないの?
「あれれれ?」
上から撮ったCは、おもちゃ(ミニカー)っぽく感じないですか?
どちらかと言うと、Aが実車っぽく、Bはミニカーを上から拡大して撮りました感がありませんか?
「ガンダムは上か下かで、車は水平!」
そうじゃないって!

ここからウォル先生の解説

地上に立っている高さ18.5mのガンダムを、カメラマンが現地で撮影したらどうなるでしょうか?
Bのような写真になるはずです。Aはカメラマンが空中浮遊しなければ撮れません。

実機撮影のイメージ

普通にAの位置から撮影するのはどういう場合でしょうか?ガンダムがおもちゃだった場合です。
おもちゃは小さいので、Bのように仰ぎ見るようには撮りづらいです。

だから、Bは実機を撮ったように感じ、Aはおもちゃを撮影したように感じるのです!

おもちゃ撮影のイメージ

おもちゃを普通に撮るとAのように水平か、上から撮る感じになるのが一般的です。
一工夫して、上図Bのように、下から撮るようにすれば、実機っぽい雰囲気を出すことができます。

ちなみにガンダムのCは上から撮っていますが、これは例えば、格納庫であれば、このように見えるのではないでしょうか?実機でもありそうな撮影なので、違和感を感じません。

ガンダムmk2バストアップ

車の例。実車であれば、人間は背の高さがあるので、水平から見る(A)でしょう。
また、テーブルに置いてあるおもちゃだったら、上から見る(C)。

ロータスヨーロッパ

Aは実車を見る時の目線。Cはおもちゃを見る時の目線。
だから、Aは実車っぽく、Cはおもちゃっぽく感じるのです!

飛行機の場合はどうでしょうか?

駐機状態なら普通は水平方向から見るでしょう。
飛行状態なら上・下・横どこからでも撮影される可能性があるので、どこから撮っても違和感は感じない。

そこそこ大きなもの(高さ3mくらいの車両とか)の場合。

近くから撮影、遠くから撮影のイメージ

E:下から上を仰ぎ見るように、大きく(余白少な目)写す→車両が近くに来ているイメージ
D:水平方向から小さめ(余白多め)に写す→車両がまだ遠くにあるイメージ
こんな感じの写し方をするとリアルに感じる。

ポイント

もし、実機が目の前にあったとしたら、撮影者はどの位置からどういう角度で撮るだろうか?
そうすると、どういう感じに写るのが自然だろうか?
これを考えて撮影することが、本物っぽく見せるコツ!

2.4.わざと全体を撮影しない(ウォル流)

必ずしも作品全体が一枚の写真内に納まっている必要はないと思いませんか?
画面からはみ出していてもよい。

これは、ル・マン24時間レースで優勝したトヨタのレーシングカーですが、アとイ、どっちがカッコよく見えますか?

まあ、カッコよさは同じかもしれませんが、イの方が躍動感がありませんか?アは停止しているイメージ。
アとイを見た場合、アよりイの方が、お?良い作品作ったな!って感じしませんか?
ア、イの場合写真のどのへんを見ますか?
アは写真のあちこちをフラフラ見ますが、イは後輪付近に目が引き付けられませんか?

次の例。これはマクラーレンセナと言う車です。金色に塗装しました。

同じプラモデルですが、アよりイの方がより素晴らしい作品に見えませんか?
(※アは若干ピントがボケてしまった、ってのもありますが・・笑)
アは悪くはないですが、無難にど真ん中に対象物を入れる、という撮り方がそもそも素人っぽい。
イはあえて真ん中をずらし、しかも車両右側を大胆にカットしてしまう、これは玄人っぽい撮り方に見えませんか?
イの方が普通とは一味違った迫力を感じるわけです。

2.5.見る人の視線をコントロールする(ウォル流)

さらに、もうちょっと突っ込んで、説明します。
ここぞ、ウォルの秘奥義!

イの写真をまず見て、みなさんは、最初にどこを見ますか?

最初に、ヘッドライトやインテーク(緑の空気取り込み口)の付近を見ませんでしたか?
当たりでしょう!?。いやハズレだよと言う人も中にはいるかもしれませんが・・・。

なぜかと言うと、このプラモデルの製作者(ウォルですが)は、赤で囲ったあたり(ヘッドライトあたり)を見せたかったからなのです。

ウォルが、みなさんがヘッドライトを注目するように仕向けたからです。

「ア」の写真だと、なんとなく全体眺めて終わりです。注目するポイントがどこかわかりません。
しかし「イ」だと、最初に①ヘッドライトを見るでしょう。次に②座席のあたりを見て、次に③ナンバープレートを見て、ほほう、かっこいいな~と思う。

一番見せたい、ヘッドライトを真ん中に配置する。
左ヘッドライトが真ん中なので、必然的に全体が写真の左側に寄ることになります。
また、大きく写すためには、車体の右側をカットしなければ、ヘッドライトを大きく写すことはできません。

デザインのすごいところは、写真を見る人の視線をコントロールすることができます。

うまくやれば、自分が見せたいところに注目させて、あまり見せたくないところは注目させないことが可能です。まあ、見せたくないところは写さないのが一番確実ですが(笑)

また人間はどうしても顔のあたりを見てしまうので、ロボット類は、顔(頭)は、きちんと作っておいた方が良いです。

ガンダムmk2バストアップ

↑人間だから、やっぱり無意識に顔を見てしまう。

2.6.ピント

AとBどちらが良いでしょうか。Aは顔にピントが合ってます、Bはバズーカ砲にピントが合ってます。

ザク
ザク

見る順番としては、最初に顔を見て次にバズーカ砲を見るのではないでしょうか?
両方ピントが合っていればよいけど、どちらかにしか合わせられないなら、最初に見る顔にピントが合っている方が良いです。
最初に目が行った箇所(顔)のピントが合ってないと、ストレス感じます。

じゃあ、顔にピントが合っているA’とバズーカ砲にピントが合っているB’どっちがいいですか?

ザク
ザク

B’が良いですね。
A’は先ほどと同様、顔にピントが合っているのですが隠れてほとんど見えません。
従ってこの場合、顔ではなくバズーカ砲に目が行きます。

顔ではなくバズーカ砲に注目して欲しいときは、このような撮り方がよいのではないでしょうか。

ところがですね、近くから遠くまで全部ピントを合わせられるカメラがあります。
ウォルのお気に入りです。一眼レフ?お高いんでしょう~?
いいえ、コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)です。一眼レフじゃないので比較的安めです。
コンデジで深度合成ができるのはたぶんコイツだけです↓

3.おススメカメラ

ウォルの模型撮影用おススメカメラは、この記事で紹介しています。
バッチリピント合わせたい人は、こちらの記事を読んでね。

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