模型撮影におすすめ!接写に強い寄れるカメラ

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機材
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よくみんなボケ味を活かした写真を撮りたいと言う。しかしプラモデルなどの模型撮影でボケなどいらんのだ!近くから遠くまで全領域でピントが合って欲しい。また、細部を拡大して写したいことも良くあるため、マクロ撮影にも強くないといけない。高価なカメラは財布が厳しいし、色々悩んだ挙句、比較的入手しやすい価格で、しかも接近戦に強いカメラを紹介しよう。

1.模型や小物撮影に適したカメラはこれだ!

まず結論だが、ウォルが模型や小物撮影、特に接写におすすめのカメラはこれである。

OLYMPUS Tough TG-6 (その後継モデル、OM SYSTEM Tough TG-7)

オリンパス デジカメ TG-6

いつぞやのHobbyJapanで、模型撮影に適しているのはオリンパスのカメラだという記事を見た。
それまでウォルは、なんとなくのイメージでSONYとかNikonとかに憧れてた。でもこのカメラに出会って、逆転、オリンパス大好きになった。
しかし、オリンパスからカメラ事業撤退というニュースが・・・。
注:後継会社はOMデジタルソリューションズ株式会社。ブランド名OM SYSTEM。
願わくば、今後もTG-7など新機種を出して続けて欲しい。
みんな買ってくれれば、事業続くと思うのだが・・・。

2023.10.13 TG-7が発売されました。バンザーイ。

・レンズ、センサー、画像エンジンは同じ
・USB端子:microB → Type-C
・グリップ:やや大きい
・Bluetooth:ワイヤレスリモコン対応

マイナーチェンジで微妙な改良のみ、TG-6とほぼ変わらない
レンズ、センサーなど、画像周りは全く同じなので、TG-6を持っていればTG-7に買い替える必要はない。


1.1.模型撮影に適したその特徴

〇対象物に超接近できる。1cm(顕微鏡モード←重要
全域にピントを合わせられる。(深度合成フォーカスブラケット←重要
〇接近してもカメラの影が入りにくい。(カメラの形、ライトガイド)
RAWで撮影できる。(高級カメラ並み)
〇コンデジなので小さく扱いやすい、機動力抜群、一眼レフより安い←とっても重要
 ※貧乏モデラーはカメラに金をかけられん!

コンデジで深度合成なんて芸当ができるカメラはこれしかない!

元々はアウトドア用カメラとして設計されていて、名称にタフと付いているように、頑丈で水中撮影モードなどもある。魚、虫や花などを拡大して撮るのが得意なようだ。

2.接写できる、拡大できる

2.1.接近してしかもズーム(拡大)で撮ることが可能

一般的なデジカメはマクロモードで5cmまで接近できる。
TG-6はマクロモードとは言わない。顕微鏡モードだ!この強気のネーミング!
対象物に1cmまで接近できる。しかもその状態からさらに4倍ズームできる。
さすがオリンパス、顕微鏡とか胃カメラなどを作っている医療機器メーカーである。
顕微鏡の名に恥じないモードだ。

ウォルが製作したビークルモデル、ミレニアム・ファルコンをサンプルとして、近接撮影してみた。
模型は全長10cm位の大きさである。

まず、ウォルが持っているSONY Cyber-shot DSC-HX90Vでぎりぎり近づいて撮ってみた。

このカメラのマクロモードも最短距離は5cmだが、無理して 3cmくらいまで近づいているので、
写ってはいるが、コックピット部のピントが少々甘い。
さらに、コックピットを画面いっぱいに収めるくらいまでズームしてみた。

全くピントが全く合わない。なにが映っているのかさっぱりわからない。

さて、本命、TG-6の顕微鏡モード、4倍ズームで撮ってみた。

ミレニアム・ファルコンのコックピットを画面いっぱいに写すことができ、しかもピントが合っている。
これなら極小部分でも拡大し精密に写真が撮れる。エッジ処理の下手くそ加減まで丸わかりで困る!

たまにはこんな写真を撮ってもいい。

道端の小さな花。顕微鏡モードで拡大だ!

桜

普通に近所の桜撮影。こんなのも良い。

2.2.接近しても影が写りにくい

SONY Cyber-shot DSC-HX90V でミレニアム・ファルコンのセンサーディッシュ(丸アンテナ)を撮ってみた。

接近して撮る場合、自分のカメラのレンズの影が入ってしまうことがよくあるのだ。

このカメラはフラッシュ付きである。フラッシュを使った。

多少良くなったが、フラッシュはカメラの上側についている。
従って、画面の下の部分はやっぱり影になりやすい。

ところが、TG-6だとあまり影ができないのだ。

これはレンズが飛び出して(沈胴式)いないからだと思われる。それでも覆いかぶさると、
カメラ本体の影が多少入ってくるので、気になる場合は、オプションのLEDライトガイドと言うのがある。

これを装着するとレンズ周り全体を光らせることができる。対象物に上下左右から光を当てることができるのだ。

3.全域でピントを合わせることができる

キーワードは、深度合成フォーカスブラケットだ。
絞りを狭くしてピントの合う範囲を広くするのではなく、すべてにピントを合わせるのだ。

3.1.深度合成

ウォル所有の中古で買った古い一眼レフ、Canon EOS Kiss Digital Xの標準レンズでミニカーを少し離れたところから撮った。

EOS KIss撮影サンプル
Canon EOS Kiss Digtal X F5.6 1/13s ISO100 53mm +0.3EV

良く言われるボケ味を出した写真だ。先頭の車以外はボケてて見えない。
古いカメラだが、さすが一眼レフ、深みのあるいい味だしている。
だがしかし、ジオラマなどで作品全体を見せたいときはこれでは困る
逆にボケてほしくない。ボケは漫才とポートレート写真だけでいい。

SONY Cyber-shot DSC-HX90V で接近してマクロで撮ったらこうなった。

SONY 撮影サンプル
SONY Cyber-shot DSC-HX90V F3.5 1/30s ISO160 4mm ±0EV

コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)なので、センサーサイズは小さく(1/2.3型)被写界深度が深い。
ボケ感は先ほどの一眼レフより少ない。しかし一番後ろの車は完全にボケている。

絞り優先モードでF値を8まで上げた。このカメラではF値は8までしか上がらなかった。

SONY 撮影サンプル
SONY Cyber-shot DSC-HX90V F8.0 1/3s ISO100 4mm ±0EV

さすがSONY。このカメラのレンズはカールツァイスである。良い感じを出してきた。
それでも、大きな写真で見ないとわからないが、まだ一番後ろはピントが甘い。

TG-6での顕微鏡モードの深度合成である。

TG-6 深度合成
OLYMPUS Tough TG-6 F3.2 1/30s ISO800 5mm ±0EV

完全にピントが合っている。

3.2.広角具合もイイ感じ

最初のEOS Kissで撮った写真は、離れたところから撮っている(望遠)なので、
模型の形に歪みが無い。が、少し迫力に欠ける。
次のサイバーショットで撮った写真は、広角24mmなので遠近感の迫力が出ているけど、
ちょっとやりすぎ感がある。違和感を感じるほど歪んでいる。

TG-6は広角25mmで、わずかだがサイバーショットより1mm望遠寄り。
さらに、深度合成すると若干トリミングされるようである。
従って必然的に少し遠くから撮影することになるので、さらに望遠寄りになる。
結果、ちょうど良い具合の広角になるようだ。

OLYMPUS Tough TG-6 F3.2 1/30s ISO800 5mm ±0EV

EOS Kissの標準レンズのより広角で迫力あるし、
サイバーショットほど歪みすぎていない。いい具合だ。

3.3.フォーカスブラケット

他のカメラでもフォーカスブラケットと言う機能を持っているカメラがあるが、
TG-6にもこの機能があるので試してみた。
深度合成同様、全域にピントを合わせることができる。
しかしこちらはPhotoshopなどの画像編集ソフトで編集する必要がある。

ピントを少しずつずらした写真を沢山撮ってくれる。
この沢山の写真Photoshopなどに取り込んで合成するのだ。

少しずつピントがずれた写真を多数合成する。
若干トリミングされるので、若干狭くなる。

良い感じだ。全ての車にピントが合っている。

4.TG-6のオプション

4.1.液晶保護フィルム

まず、これは必須じゃない?

HAKUBA製でTG-6用の『耐衝撃×撥水』タイプと『親水』というタイプがあった。水中撮影するなら『親水』だが、ウォルは水中撮影はしないので『耐衝撃』タイプを貼った。

4.2.コンバーターアダプター、フィルター(40.5mm)

このカメラ、レンズ部がむき出しなのだ!

TG-6

レンズ部を保護するため、保護用のフィルターをつけねばならない!

ポイント

このカメラのレンズ周りのサイズは40.5mmである。
何かフィルターをつけようと思う人は、40.5mmのサイズが合う。

コンバーターアダプター

コンバーターアダプター(CLA-T01)は、TG-6にさらに追加レンズやフィルタを装着するときに使う、連結部分である。何かフィルターなどをつける時は、このオプションが必須。
このアダプタにはレンズキャップもついてくるのでカメラ未使用時にはレンズの保護もできる。

レンズキャップは、OLYMPUSとロゴが入っていてカッコいい。
実を言うと、ウォルがこれを買った理由のほとんどは、
この、かっちょええレンズキャップが欲しかったからだ!

カラーフレームフィルター

ただし、コンバーターアダプターは穴が空いているだけなので、カメラ本体のレンズ面が保護されない。
未使用時はキャップがあるが、使用時にゴミとか入りレンズに傷つけたりしそうだ。

と言うわけで何かフィルターをつけよう。サイズは40.5mm。おすすめはこれ。
ケンコー製グロスカラーフレームフィルター、ちょうどレッド色がある。

コンバーターアダプターの上に装着する。このフィルターを付けるとこんなイメージ。

かっこいい~

カメラ本体が赤なのに、フィルターが黒だとイマイチである。
これだとカメラ本体と色がマッチするので、オシャレ。
かっちょええ~。

なお、これは単なるレンズ保護なので、フィルター効果は何も無い

PLフィルター

こちらはHAKUBA製PLフィルター40.5mm。コンバーターアダプターの上に装着する。

PL(偏光)フィルターはコントラストを良くしたり、反射を押さえたりする効果がある。空がより青くなったりとか、水面の反射を抑えるとかそんな感じ。

TG-6に取り付けるとこうなる。

注意

PLフィルターは反射を抑えるフィルターである。従ってグロス(光沢)塗装の模型撮影には向かない。

車のプラモデルのつるつるテカテカ、ピカピカ具合を撮ろうと思っても、光の反射が少なくなるので、グロス塗装の魅力が半減する。
光沢塗装のものを撮影するにはPLフィルターはつけない方がいい

4.3.レンズバリア(コンバーターアダプターなしなら推奨)

TG-6のレンズはむき出しである。前項のフィルターを付けないなら、レンズを保護するためのレンズバリア(LB-T01)があると良い。

※ウォルは購入していないので、写真はOLYMPUSのウェブサイトから引用。

コンバーターアダプターと保護フィルターがあればレンズ面を保護できるので、レンズバリアは必要なしと判断し、ウォルは買っていない。しかし、逆にコンバーターアダプターを買わないなら、レンズ面保護のためにこちらを買った方が良いと思う。
※ちなみに知らないメーカーの互換性の安いレンズバリアを買ったが、ちゃんと開閉せず使い物にならなかった。純正品を買った方がいい。

4.4.ライト、フラッシュ

LEDライトガイド

LEDライトガイド(LG-1)。LEDのオプション。
レンズ周り全体を明るくすることができる。
水中使用不可。常時発光できるので、光らせた状態でモニタで写り具合を見ながら撮影できる。

接近して小物を撮るとき、カメラ自身の影を消すために、必須オプションだと思う。

フラッシュディフューザー

フラッシュディフューザー(FD-01)。フラッシュのオプション。光量はLG-1より強め。水中使用できる。撮影する瞬間にしか光らないから、様子は撮影した後にしか確認できない。

※ウォルは購入していないので、写真はOLYMPUSのウェブサイトから引用。

補足

ちなみに、LEDとフラッシュの違いが判らないかもしれないが、光る場所が違う。
LEDは常時点灯できるが、フラッシュは一瞬しか光らない。

オリンパス デジカメ TG-6

小物撮影(模型撮影)のように、蛍光灯など周辺の明かりがすでにあり、
接近してできる影を消すため光を補う目的で使うなら『LEDライトガイド』がいい。
一方、外で花や昆虫撮影のように、周りが暗くてブレを防ぎ、シャッタースピードを速くしたい場合なら 『フラッシュディフューザー』が良いと思う。
すなわち、一般的にカメラでフラッシュを焚きたいと思う場面である。 フラッシュディフューザーもレンズ周り全体が光るので、接写用のフラッシュに適している。

4.5.オプションの排他に注意

LEDライトガイド、レンズバリア、コンバーターアダプターなどはそれぞれ排他である。
同時に付けることはできないので、必要に応じてつけ替えが必要になる。

5.他の特徴、仕様など

5.1.RAW撮影可能

TG-6はRAWデータも撮影できる。RAWだと4000×3000ドットである。拡張子はORF。

OM Workspace

オリンパス(OM SYSTEM)のデジカメを購入した人は、RAW現像・編集できるソフトがダウンロード、使用できる。

使用するには、所有しているオリンパス(OM SYSTEM)のカメラのシリアル号機を入力しなければならないので、他メーカーのユーザーは使用できない。

Photoshop CS6でORFを読み込む

ウォルは普段Photoshopを使用しているので、RAWソフトもPhotoshopが使いやすい。
ウォル所有のPhotoshopは、CS6でバージョンが少々古い。
Photoshop CS6 では、キャノンのCR2はそのまま読み込めるが、オリンパスのORFは読み込めなかった。

AdobeのDNG Converterを使って、拡張子をDNGに変換すれば、Photoshop CS6でも編集できる。

フォルダを選択し、変換を押せば、そのフォルダ内のORFが全てDNGに変換される。

5.2.アウトドア仕様

元々アウトドア仕様なので、耐衝撃、防水なので水中写真も撮れるし、面白い機能として測位情報が表示できる。もちろんGPSも搭載している。

方位、温度(水温)、気圧、標高(水深)、緯度、経度が表示される。

また普通のカメラは動作環境0℃~40℃だと思うが、このカメラは-10℃~40℃である。さすがアウトドア仕様だ。

5.3.他の仕様など

F値は解放で2.0

比較的、明るいレンズである。

センサーサイズは1/2.3型

コンデジとして普通。有効画素数は1200万画素で少なめ。
センサーサイズの大きさに対して画総数が多すぎると画質が下がるので、少なくてむしろ好感が持てる。
撮った写真は、ブログに使うとか商品紹介に使うとか、大きく引き伸ばしてポスターにするわけでもないので、別にフルサイズじゃなくたっていいじゃん。

光学ズーム4倍

ズームは光学4倍まで。遠くのプラモデルを望遠で撮るわけではないので高倍率はいらん。

絞り優先モードあり

A(絞り優先)モードなどはあるが、S(スピード優先)モード、M(マニュアル)モードはない。露出は手動で変えることができるが、シャッタスピードは手動でいじれないようだ?SCNモードで『スポーツ』とか『キッズ』とかあるので、動きの速いものが撮れないと言うことではない。仕様ではシャッタースピードは1/2~1/2000と書いてある。

動画は4K

最近のカメラなので動画は4Kに対応、ハイスピード(スローモーション)ムービー、ライブコンポジット、プロキャプチャー、パノラマ、も撮れる。

6.紹介した機材

amazonのリンクです。

6.1.カメラ本体

今から買うんならTG-7でしょう。

TG-7 レッド

TG-7 ブラック

型落ちで安いのならTG-6でいい。

TG-6 レッド

TG-6 ブラック

6.2.オプション

液晶保護フィルム
コンバーターアダプター(CLA-T01)

下記のフィルタを付けるにはこれが必要。

レンズフィルター

レンズ保護する。Kenko製とMARUMI製から赤色が販売されているので、TG-6レッドにマッチする。

Kenko製。

MARUMI製。Kenko製よりやや薄型。

↑ここまで買うと、こうなります。

PLフィルター
ライトオプション

LEDライトガイド(LG-1)
レンズ周りを常時光らせる。影を消したいときなど補助光として便利。

フラッシュディフューザー(FD-01)
レンズ周り全体をフラッシュさせることができる。暗いなど接写でフラッシュさせたいときに便利。

↑違いは、常時光らせるか、撮影の瞬間にフラッシュさせるか。

レンズバリア

コンバーターアダプター装着しないなら、こちらを買った方が良い。

↑純正品もう売ってないかも。互換品↓

7.まとめ

模型撮影用ならコイツ一択である。(金持ちの人は除く)
モデラー諸君!異論はあるか?異論はすべて却下だ!

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