A-10AサンダーボルトⅡをエリア88・グレッグ仕様で製作中。
キットは2種類購入してある。ハセガワ製とタミヤ製、どちらも1/72である。
ハセガワ製はエリア88 グレッグ・ゲイツ仕様として販売されたキットでA-10Cである。
タミヤ製は中身はイタレリ製のOEMであり、A-10Aである。
ちなみにエリア88・グレッグのA-10はA-10Aである。
ハセガワ製は幾つかのランナーに分かれている。
タミヤ(イタレリ)製は大きなランナーが2枚である。
キットを比べると、
ハセガワ製 | タミヤ(イタレリ)製 | どちらが良いか? | |
機体型番 | A-10C | A-10A | タミヤ製 |
金型 | 古い | 新しい | タミヤ製 |
ランナー数 | 多い | 少ない | ハセガワ製 |
モールド | 凸&凹 | 凹 | タミヤ製 |
精密さ | 粗い | 細かい | タミヤ製 |
プラスチック品質 | 硬い、光沢 | 軟らかい、つや消し | ハセガワ製 |
機体の形状 | 丸みを帯びている | シャープ | ハセガワ製 |
デカール | 正確? | 不正確? | ハセガワ製 |
塗装指示 | 正確? | 不正確? | ハセガワ製 |
どちらが良いか?はウォルの好みであって、人によって評価が変わるので参考程度にしてもらいたい。
モールド、精密さはタミヤ製(イタレリ製)に軍配が上がる。
パーツ形状はハセガワ製が丸みを帯びているがタミヤ製(イタレリ製)はシャープな印象である。
見た目の印象はハセガワ製よりタミヤ製(イタレリ製)の方がシャープでカッコよく良く見える。しかし、A-10の実機写真をみると意外と丸みを帯びている。全体的な形状はハセガワ製の方が正しいように思える。
コックピットの作りは明らかにタミヤ製(イタレリ製)の方がモールドが細かい。
なお、A-10CとA-10Aの違いは、Cはセンサーなどが追加されて、外観上は出っ張りが幾つか追加されている。
プラスチックはハセガワ製は硬くて頑丈な感じだがタミヤ製(イタレリ製)は軟らかくて弱そうな感じだ。
またコックピットの計器盤もA-10CとAでは異なる。
ハセガワ製は小さなランナーA~Hに分かれているが、タミヤ製(イタレリ製)は大きいランナーA,B2枚にまとめられている。
タミヤ製は(イタレリ製)は、パーツが探しづらい(時間がかかる)。
部品でB75と言われても、大量にパーツが付いているBランナーから75番を探しだすのが大変である。ランナーはA,B,C,D…のように細かく分かれていた方が探しやすい。
デカールはコーションマークなどはハセガワ製の方が多く、タミヤ製(イタレリ製)は少ない。例えばハセガワ製にはNO STEPや翼端灯のデカールがあるが、タミヤ製(イタレリ製)にはない。
また、RESCUEの貼る位置の指示がタミヤ製(イタレリ製)は間違っているように思える。
もしかすると、A-10CとA-10AでRESCUEの位置が違うのかもしれないが、デカールの内容、貼り付け指示はハセガワ製が正確のように思える。
塗装指示は、ハセガワ製の方が正しいように思える。
コックピットのシートの色は、ハセガワ製はブラウン、タミヤ製はオリーブドラブの指定であるが、ネットで写真を検索すると、ブラウンや黒のシートは見つかったが、オリーブドラブのシートは見つからない。また着陸脚のカバー裏の色が、ハセガワ製はグレー(機体色)であるが、タミヤ製は白である。写真を見るとグレーにしか見えない。
制作コンセプト
エリア88のグレッグ・ゲイツ仕様で制作する。
グレッグのA-10はA-10Aであるため、タミヤ製のキットを使用することにした。
塗装の色指示についてはハセガワ製の方が正確に思えるので、ハセガワ製のマニュアルを参照することにする。
また、タミヤ製の方は、エルロンなどが細かく別パーツに分かれ、好みで角度がつけら、駐機状態に適しているように思えたので、駐機状態で作成する。
塗装パターンをどうするか。ネットで検索するとグレッグのA-10は、
グレーのまだら模様と、デザート迷彩の2種類の説がある。
グレーのまだら模様が正しいと思う。
虎の回顧録PART1で、2機で飛んでいるA-10に、それぞれグレッグとケンが搭乗しているシーンが描かれている。
1機が砂漠迷彩で、もう1機がグレーのまだら模様である。
「ひどい天気だ、ひきあげるぞ!!」と言っている方がまだら模様の機体である。これはグレッグのセリフであると推測される。エリア88はあまり階級にこだわらない部隊ではあるが、
このときグレッグは大尉でケンは少尉でありグレッグが一応上官である。従って、ケンがグレッグに向かって「ひどい天気だ、ひきあげるぞ!!」とは言わないはずである。
などと、推理していたら、次のページのコマでまだら模様の機体にグレックのヘルメット模様が見えるし、他のシーンでもグレッグがまだら模様の機体に乗っているから、グレッグの機体はまだら模様で確定である。すなわちハセガワ製の箱の絵で正しい。
ちなみに最初にグレッグがA-10で登場したときは無地だった。よくあるアメリカ軍のライトグレー色だろう。
仮組
タミヤ製キットのビニール袋にITALYと書いてあるので、
タミヤが袋に入った状態のままで仕入れていると思われる。
だから袋の中身はきっとイタリアの空気が入っているのだ。
開封時にイタリアの風を感じよう!
海外製は剥離剤が付いていると言われている。ウォルはこれまで日本製しか作ったことがなく、見ても違いが良くわからない。そのまま組み立てても問題なさそうな感じがしたが、
念のためランナーを中性洗剤で洗っておくことにした。
透け防止のため、裏側をジャーマングレーで塗装した。
通常の黒でも良いが、何となくジャーマングレーにしたかったのだ。
コックピットの作成
ヘッドレストの突起が折れているのに気が付いた。ランナーを洗ったときに折れたのだろうか。ランナーの破片をくっつけて修復した。
イジェクトシートの造形はタミヤ(イタレリ)製は精密でとても良い。シートの背中が空いているので、プラバンやらランナーなどを張り付けて隙間を埋めておいた。
ハセガワ製とタミヤ製で指定の色が異なる。
シートはハセガワ製つや消しブラック、タミヤ製はオリーブドラブだ。実機写真を見るとブラウンの写真があった。ブラックの写真もあったので、複数あるようである。レッドブラウン+薄茶色+イエローで塗装した。計器パネルはプレームはグレーだが、計器類の1つ1つのユニットはブラックである。
全体をつや消しブラックで塗装して、細かいボタン類を、グレー、ホワイト、レッドなどで塗装した。ディスプレイ部はグリーンで塗装した。
造形
全体をジャーマングレーで塗装しているが、コックピット部の内側は見えるのでグレーで塗装してからコックピットを組み込む。
魚を2枚におろしたみたいな形だな。
各パーツの合いが悪い。隙間ができるので接着した後、マスキングテープで押さえる。
精度が悪いというよりも、接着の時にずれて接着してしまっている可能性もあるが。
パーツ同士のピンやダボ穴が、ガンプラなどに比べるとかなり小さく、接着時の位置決めがしづらい。
速乾性の接着剤はあまり向かないかもしれない。接着時パーツがずれていたら、ずれた状態で接着されてしまう。乾きの遅い接着剤でパーツを合わせてから、接着位置を微調整した方が良いかもしれない。
カラスたちには鉛の弾を
機首にはおもりを入れるよう指示がある。
タミヤの説明書にはどのくらい入れるのか書いてないが、ハセガワのキットだと18gと書いてある。釣り用の重り玉を入れて接着する。
「おれたちみたいなカラスどもには鉛の弾を…与えてるのさ…」(引用:エリア88・新谷かおる氏、カラスたちには鉛の弾をより)
まさに、エリア88のセリフ通りだ!
鉛の弾を搭載した機首下部をボディに接着するのだがきちんと入らない。
コックピットに当たっているようで隙間ができる。コックピットはすでにボディに接着したあとだ。強引に瞬間接着剤で接着した。
段差と格闘
あらゆるところに段差やずれができる。
強引に接着、乾いたら各部ヤスリ掛け。精密な凹モールドが消えるが仕方あるまい。
段差を削るのに苦労する。
またプラが軟らかいためか、作業するためにボディを押さえると、ペキッと言って接着した箇所が外れることがある。
主翼前後のフラップとエルロン、B31、B23~24,A25のパーツはどのような角度で取り付るとよい?説明見てもわからぬ。
ネット上に実機で上下に開いた写真が見つかった。
1枚は飛行中の写真で40度くらい開いているかな。もう1枚は地上写真だが、かなりの角度で開いていた。上下に開いて接着することにした。
接着は点付けになり、普通の接着剤では難しいので、瞬間接着剤で固定。
それでも触ると外れるので、瞬間接着剤でつけたあと、裏側からクリアボンド(アクアリンカー)で固めた。
主翼の付け根の部分は隙間が空くので、溶きパテを流し込んだ。
合わせ目処理で消えたモールドを彫りなおす。
一通り整形完了。ここまでかなり大変であった。
初期のころはバンダイ製のガンプラやスターウォーズ系ばかり作っていたが、バンダイ製の精度の高さ、パーツの合いの素晴らしさに感謝だ。
サーフェイサーを吹いて、やっと造形が一通り終わった。
サーフェイサー:NP001 メカサフ へヴィ(ガイアノーツ)
下地:C40 ジャーマングレー(クレオス)
コックピット:
計器類:つや消しブラック、シルバー、クリアグリーン、イエロー、レッド
シート:N47レッドブラウン+N44薄茶色+N4イエロー(アクリジョン)
使用キット・関連キット
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ハセガワ クリエーターワークスシリーズ エリア88 A-10 サンダーボルト2 グレッグ・ゲイツ 1/72スケール プラモデル 64760 |
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