プラモデルを作る初心者に最初に立ちはだかる壁は塗装だと思う。初心者が簡単に綺麗に塗装する方法は何か?筆塗りやエアブラシ、水性やラッカー塗料など、特徴などをまとめたので参考にしてほしい。また、ウォルが初心者にお勧めする、筆、エアブラシも紹介する。
1.エアブラシ、筆塗り、ラッカー、水性、簡単なのは?
まず、手法として大きく2つ、筆塗りか、エアブラシかが考えられる。
使う塗料としては大きく2つ、ラッカー系か水性系か?
エナメルは少し特殊なのでここでは考えないことにする。
1.1.塗料と塗装方法のまとめ
最初に、塗料の種類と塗装方法をざっと簡単にまとめておく。
塗料の種類による特徴
塗料の種類による特徴は下記である。
安全性 | 塗りやすさ | 早く乾く | 塗膜の強さ | |
ラッカー系 | △ | 〇 | 〇 | 〇 |
水性系 | 〇 | △ | △ | △ |
水性系塗料は安全性が高いが、それ以外の点は全てラッカー系塗料の方が優れている。
ラッカー系塗料は塗りやすいが安全性は低い。水性系塗料は塗りにくいが安全性は高い。
プラスチックは水をはじく。プラスチックは油性(ラッカー)ははじかない。従ってプラスチックに水性塗料では塗りにくいのである。
また、早く乾くのはラッカー系である。
塗膜の強さとは、こすると塗装が剥がれやすいのが水性系で、ラッカーは剥がれにくい。
塗装方法による特徴
塗装方法による特徴は下記である。
ムラなく | 安価 | 作業時間 | 早く乾く | 光沢になりやすい | |
筆塗り | × | ◎ | × | △ | 〇光沢寄り |
エアブラシ | ◎ | × | 〇 | 〇 | △つや消し寄り |
筆塗りは、道具は筆だけなので安価である。
それ以外の要素は、エアブラシが優れていると言っていい。
筆塗りは手作業で塗るので時間がかかり、厚塗りになりやすいので乾くまで時間がかかる。
筆塗りの方が光沢になりやすく、エアブラシの方がつや消しになりやすい。
一工夫すれば、筆塗りでつや消しにもできるし、エアブラシで光沢にもできる。
ここまでのまとめ
水性系は安全性が高いが、塗りやすさはラッカー系が優れている。
筆塗りは安価だが、塗装の綺麗さはエアブラシである。
1.2.塗装で、簡単な方法、難しい方法
前の項目を見るとわかるが、
比較的簡単に綺麗(なめらか、むらなく)に塗装できる方法は、
エアブラシ塗装+ラッカー系塗料
の組み合わせである。
逆に難易度が高いのが、
筆塗り塗装+水性系塗料(水性と書いたが、ラッカー筆塗りも相当難しい)
である。
筆塗りは職人的な技術が要求されるから難しいし、水性塗料は希釈(うすめ)具合がラッカーより難しい。
初心者はよく水性塗料(安全な)を使って筆塗り(安く)で簡単に綺麗に塗装する方法を教えてくれと言うが、自分で無茶を言っていることに気が付いていない。
それは、ベテランでも難しい塗装方法を、初心者に簡単に教えてくれと、言っているのである。
考えればわかるが、筆塗りは熟練が必要である。その熟練の部分を代替するのが機械を使った塗装、エアブラシ塗装である。
プラモデルを製作するベテランはラッカー塗料でエアブラシ塗装している人が多い。
これはベテランだから難しいエアブラシを使いこなしているのではない。
逆である。
最も素早く簡単に綺麗に塗装できる方法がエアブラシだからである。
1.3.初心者はどうしたらよいのか?
と言っても、初心者は普通、筆塗りからスタートするのが普通である。
初めてプラモデル作る人が、いきなりエアブラシ塗装から始めたりはしないだろう。
綺麗に塗装できないかもしれないが、案外筆塗りでもそれなりに満足するものである。
最も難しいと言えるが、まずは筆塗り+水性で、やってみることだ。
難しいと聞いたからと言って、やらずにあきらめてはならない。
多くの初心者は、おそらく次のような流れで塗装の中級者になっていく。
初心者の過程
1.最初は組み立てるだけ。(イマイチ満足できない)
2.マジックなどや筆で部分的に塗る。(ちょっと満足はしたが、全体を塗ってみたい!)
3.筆で全体を塗る。(筆で塗ってみたがどうしても綺麗にならない)
4.缶スプレーで全体を塗る。(缶スプレーを使ってみたがお値段が高くつく)
5.エアブラシ塗装で全体を塗る。(とうとう、エアブラシ買ったよ!)
↑たぶんこんな感じが普通である。ウォルもこんな感じだった。
2.塗装手段の種類と特徴
主な塗装手段は3種類ある。
(1)筆塗り塗装(ガンダムマーカー含む)
(2)缶スプレー塗装
(3)エアブラシ塗装(エアブラシシステム含む)
なんでもかんでもエアブラシが良いわけではない。
大面積を広く塗るなら缶スプレー、小面積をムラなくきれいに塗装するならエアブラシ、細かい部分を塗装するなら筆塗りが向いている。
2.1.筆塗り塗装
筆塗りの概要
筆は誰でも使い方を知っているので、使い方は最も簡単である。道具も筆と塗料だけなので安い。
しかし、綺麗に塗装しようと思ったら、最も難易度が高い。
ムラなく均一に塗ることが非常に難しい。職人技である。
また、手作業でちまちまと塗るので時間がかかる。
しかし、筆塗りをマスターすれば、最強かもしれない。塗装で最も難しい方法だから。
ちなみにウォルも筆塗りは修行中である。(カッコいい言い方しているが下手くそと言うことだ!)
筆塗りの心得
プラモデル初心者の場合、費用や環境などの問題で筆塗りしかできないことも多いと思う。
それは仕方ないので、綺麗な仕上がりはあまり期待せず練習のつもりで作ることだ。
最初は、塗装がはみ出したり、ムラだらけだったり落胆するのだが、完成後、しばらくするとなぜかあまり気にならなくなり、案外満足な気持ちになるのだ。
なので、筆塗りしかできない環境でも、まずはやってみることだ。
いいかい?悩んでやらずに終わるのではなく、ダメもとでやってみることだ!
最初からあきらめるのではなくて、実際にやってみてからダメかどうか判断すること。
案外それで満足できるかもしれないし、何回かやってみたらそこそこ上手くなれるかもしれない。
筆塗りのコツ
コツは、1回で塗ろうとしない。数回塗り重ねること。
1回塗ったらムラがあっても良い。そのあと、
しっかり乾かしてから(←我慢が重要)再び塗り重ねる。
塗るたびに塗る方向を変えると良い。1回目は縦、2回目は横、3回目は斜め、のように。
薄くを数回塗り重ねる。黒っぽい色なら4回位塗り重ねれば大体綺麗になってくる。
白っぽい色なら10回位塗り重ねないと白くならない。
↓(参考)ウォルの低い技術力で筆塗りした記事
2.1.3.筆塗りが適していると思われるもの
昔の戦車とか戦闘機などは、当時、ハケなどで手作業でペンキを塗っただろう。
従って、昔の戦車、戦闘機、軍艦などは、筆塗りでもそれらしく見えると思う。
逆に最新鋭機の戦闘機やSFメカなどは、ハケでは塗装しないだろうから、あまり適していないと思う。
また、細かい部分の塗装、例えばフィギュアの目を描くなどはエアブラシではまず無理なので、筆塗りになる。
2.1.4.おススメの筆はタミヤ製
初心者は最初にタミヤ製のモデリングブラシHFシリーズを買うと良い。
これは十分な性能で値段も手ごろである。
ウォルはずっとこれを使っている。
筆は値段の安いものから高いものまでいろいろあり、高い筆は使いやすかったりはするが、それでも傷んでしまう。すぐに傷む。プラモデル数個作ったら1本捨てるくらいでいい。
筆は消耗品。頻繁に買い替えると思った方が良い。
同じタミヤ製で軸が木のもっと安いやつ(1本100円弱)があるが、これは使いにくいので、軸が黒色の物(1本200円弱)を使うこと。
2.2.缶スプレー塗装
缶スプレー種類
エア缶と塗料が一体になったものと、エア缶と塗料が別になったものとある。
(写真左)エアと塗料が同じ缶に入っているもの。良く振ってからスプレーする。
(写真右)エア缶と塗料が別になったもの。エア缶は圧縮エアだけが入っている。塗料はハンドピース(エアブラシ)に入れて吹く。
缶スプレー概要
缶スプレーは噴射の圧力が比較的強く、広い面積をドバッと塗装する場合に向いているが、細かい精密な部分は塗りにくい。
また、連続噴射できない。しばらく連続噴射していると缶が冷えてきて、吹けなくなる。
缶を温めながら使うとか、2本以上の缶を交互に使う必要がある。
※温めると言っても熱湯につけてはいけない(←危険。爆発する?)。ぬるま湯だ。
また、缶は消耗品なので、缶ばかり使いづづけていると結構お金がかかるので最終的にはエアブラシの方が安価である。
缶スプレーの使いどころ
缶スプレーは何本も使うとお金がかかるので、塗装のメイン手段ではなく補助的に使うのが良い。
<例>
(1)塗装なしでガンプラ作るが、プラスチック感が嫌なので、つや消しクリアの缶スプレーでコーティングする。
(2)筆塗り塗装をするが、ムラを少しでも消すために、クリアの缶スプレーでコーティングする。
(3)低圧のコンプレッサーしか持っていないが、高圧が欲しい場面では缶スプレーを使う。
缶スプレーとエアブラシって併用するの?
エアブラシで高圧のコンプレッサー(0.1MPa以上)を持っていれば、缶スプレーは不要である。
低圧のコンプレッサー(0.1MPa未満プレーは光沢塗装するために持っていてもよい。
2.3.エアブラシ塗装
エアブラシ塗装概要
コンプレッサーから圧縮空気を出し、ハンドピースに入れた塗料を吹きだして塗装する方法。
ハンドピース(持ち手の部分)やコンプレッサー(圧縮空気を作る機械)を購入しなければならないので、最初に数万円くらいかかる。またコンプレッサーを動作させると音もうるさい。
エアブラシは最初は使い方やメンテ方法がよくわからないだろうが、
使い方がある程度分かってしまえば、比較的簡単にムラなく綺麗に塗装できる。
もちろん最初は綺麗に塗装することは難しいが、筆塗り技術よりはすぐに習得できる。
初心者はエアブラシどれを買うと良い?
ハンドピース
ハンドピースは、安いものだと2千円くらいから高いものだと数万円もする。初心者おすすめは、実売価格5千円~1万円クラス。安いと品質悪くて使い物にならないし、逆に高級品を買っても、取り扱いミスで傷めたりするとお金がもったいない。数千円クラスが妥協点ではないか?
メーカーとしては、初心者は、GSIクレオス、タミヤ、エアテックス、ウェーブから選んでおけば間違いない。これらのメーカの比較的安めのものを選んでおくと良いだろう。
・シングルアクション0.4mm
初心者向けにウォルのおすすめは、クレオスPS-268。実売6千円くらい。
通常タイプ(PS-268)とアルミ製タイプ(PS-268A)があるが、アルミ製の方が軽くて使いやすい。
追記:アルミタイプはすでに生産終了になっている(2021.6)
0.4mmと言うのは、噴射口の口径が0.4mmということである。
一般的には0.3mmを買うのが普通である。0.4mmは標準より少し広いが、0.3mmとあまり変わらない。
世間一般的に良く使われているのはダブルアクション0.3mmというタイプである。
初心者にはシングルアクションの方が清掃も含めて考えると、扱いやすいだろう。
慣れてきたら、ダブルアクション0.3mmを買い足せばいい。
・ダブルアクション0.3mm
タミヤのスパーマックス。これも実売6千円くらい。
これは元々タミヤ製でなく、スパーマックスと言う海外メーカーのエアブラシをタミヤが販売しているものである。
タミヤ純正のエアブラシよりわずかに品質が落ちる気もするが、価格は安く、こちらはダブルアクションの0.3mmなので、是非本格的なダブルアクションを使いたい人は、これを最初に買うと良いだろう。
ダブルアクションは、分解しての清掃は、シングルアクションより難しい。
ウォルはエアブラシを始めた頃は最初これを使用していた。
しかし、ウォルの扱いが悪くて傷めてしまい、廃棄したのでもう持っていないが。
おススメハンドピースをもっと詳しく知りたい人はこの記事を参考にしてください。
スタンド
ハンドピースを乗せるスタンドである。
何かで自作してもいいが、高くはないので買うのが手っ取り早い。
塗料を入れたまま、ハンドピースを片手にずっと持っているわけにもいかないだろう。
コンプレッサー
一般的に、圧の高いコンプレッサーは音がうるさく値段も高い、圧の低いコンプレッサーは音が静かで値段が安い。
コンプレッサーの圧を下げる手段はあるが、圧を上げることはできない。
なので、できれば圧の高いコンプレッサーを買った方が良い。
高圧が欲しくなる場面は、広い面積を塗装するとき、光沢塗装するとき、サーフェイサー、アクリジョン(クレオスの水性塗料)などの重い塗料を吹くときである。
低圧でも、なんとかならないこともないが、難易度は数倍に跳ね上がる。
しかし、高圧のコンプレッサーは値段も高いし、音がうるさいので、夜使うと家族やアパートの隣人から苦情が来るかもしれない。
人によって最適解は変わってくる。
その人の予算と騒音が許せる範囲でできるだけ高圧のコンプレッサーを買う、と言うことになる。
一般的なおすすめは、多くの人が使っているGSIクレオスのコンプレッサーである。
プチコンCUTE(以下、CUTE)が最も圧が弱く(0.03MPa)、次にプチコン(0.05MPa)、L5、L7(0.1MPa以上)が最も圧が高い。世間一般的にはプチコンかL5を所有している人が多いようだ。
ちなみにウォルは、エアテックスのminimo、クレオスのCUTEとL7を持っている。プチコンは使ったことないが、おそらく、minimoと同程度の圧、騒音だと思う。
夜なるべく静かに塗装したい人向けにお勧めはminimoである。これを使って音がうるさいと評価した人は聞いたことがない。
CUTEはminimoやプチコンよりさらに静かだが圧が低すぎてお勧めしない。
なお、ウォルお勧めのminimoはもう売ってないので、欲しい人はwave社の058コンパクトを買うといい。メーカーや色が違うが、中身はたぶん同じものだと思う。
騒音が一番気になっている人は、まずこれか、プチコン(CUTEじゃない方)を買ってみると良いんじゃないだろうか。
ウォルは騒音を一番気にしていたのでCUTEを買ったが、イマイチつかえんと思ったので、minimoやL7を買った。昼間は騒音のするL7、夜は静かなminimoを使っている。
だだし、光沢塗装は0.1MPa以上出せる高圧(L5やL7)がないと厳しい。
アクリジョンに至ってはL7クラスじゃないとエアブラシで吹くのは不可能に近い。
塗装ブース
他に塗装ブースなどもあった方がいいが、これもお金かかるし、排気音はうるさいし、場所を取るし、排気ルートを考えないとならないので導入は難しい。
ベランダで塗装するという手もある。
夏や冬の塗装はかなり厳しいが、ウォルはベランダ塗装組!である。
注意
なお、ラッカーだろうが水性だろうが、塗料のミストを吸い込むのは体に悪い。
密閉した部屋の中でのエアブラシはしてはいけない。
この点は筆塗りの方が安全度は高い。
溶剤が蒸発して空中に溶け込む?かもしれないが、少なくとも塗料のミストを吸い込むことは無い。
扇風機やサーミスタを回して、塗料のミストが外に出て行くように換気をしっかりしよう。
また、ガスマスクまでは要らないと思うが、マスクはした方が良いと思う。
2.塗料の種類
プラモデル用の塗料の種類は大きく3種類ある。
(1)ラッカー系
(2)エナメル系
(3)水性系
エナメル系塗料は補助的に使う塗料なので、通常、メインとして使う塗料はラッカー系か水性系かということになる。
2.1.ラッカー系
ラッカー系塗料の例
クレオス Mr.カラー ガイアノーツカラー タミヤ ラッカー フィニッシャーズ
最もメジャーなメーカーはGSIクレオス。多くの人は略してクレオスと言っている。
まずはクレオスを使ってみて、興味が出てきたら他社メーカも買ってみると良い。
ガイアノーツはクレオスに比べると比較的新しいメーカーだが、ガイアノーツも人気がある。
クレオスより食いつきが良いと聞いたことがある。
最近、タミヤもラッカー系を販売している。タミヤしかない独特の色もある。例えばフラットアルミ。金属色なのにつや消しと言う他社にはないユニークな色だ。
フィニッシャーズもラッカー系塗料販売している。値段は高め。
フィニッシャーズは光沢がすばらしい。また実際の車を取材して色を合わせているのでカーモデルに非常にマッチする。
ウォルの個人的なメーカーイメージはこうである。
・クレオス:色種類が最も豊富。そつがなくオールラウンドに対応できる。模型塗料界の王者。
・ガイアノーツ:メタリックと光沢が得意。
・フィニッシャーズ:光沢が得意。実車カラーの再現度が高い。
・タミヤ:つや消しが得意(特にタミヤアクリル。ガッツリつや消しになる)。
ラッカー系の特徴
シンナー臭い、石油類、火気厳禁などと書いてある。
とはいえ、模型用として販売されているので、業務用塗料に比べて安全性は考慮されている。
塗りやすさでは水性よりもラッカーの方が塗りやすい。
塗料は原液をうすめ液で希釈して使うのが普通だが、この希釈が適当でもそれなりに塗装できるし、乾燥も早い。従ってラッカー系を使う人が多い。
ラッカー系で塗装した上には、エナメル系や水性系で塗り重ねやすい。
ラッカーの上にラッカーを塗っても良いが、強い溶剤を使うと下地のラッカーが溶ける可能性が若干ある。
2.2.エナメル系
エナメル系塗料の例
タミヤ エナメル
最もメジャーなメーカーはタミヤ。最近ガイアノーツもエナメル塗料を販売している(写真なし)
ラッカー系ほど臭いはひどくないが石油の匂いがする。やはり石油類、火気厳禁などと書いてある。
エナメル系の特徴
・エナメル系塗料で広い面積を塗ることは普通あまりない。
・プラスチックに浸食しやすく、プラに直接塗ると、プラスチックが割れることがある。
・ラッカーで塗った上から、エナメル塗料で塗り重ねる場合が多い。ピンポイント的に使ったり、スミ入れ、汚しなどに使われることが多い。
・乾くのが遅い。ツヤツヤ(光沢)にしやすい。
2.3.水性系
水性系塗料の例
タミヤ アクリル クレオス 水性ホビーカラー クレオス アクリジョン
メジャーなメーカーは、タミヤとGSIクレオス。
ちなみに、海外メーカは、特に危険物にうるさく、ラッカー系塗料はほとんどなく、水性塗料ばかりである。シタデル、ファレホなどが有名だが値段は高い(輸入だからか?)。
初心者へのおすすめは、タミヤのアクリルか、クレオスの水性ホビーカラーである。
クレオスの水性ホビーカラーはリニューアルされており、おすすめである。
タミヤのアクリルは塗膜がやや弱い傾向にある。こすれたりすると塗料がはがれやすい。
クレオスのアクリジョンは、石油類、火気厳禁の危険物表示すらない。
多分、絵具と同じ扱いだと思っていい。
安全性は最も高いと思われるが、しかし塗りにくいのが水性系。希釈加減の調整がシビアである。
薄めないと濃くて塗りにくいし、逆に薄めすぎると塗料が弾かれてしまう。
プラスチックは水を弾くから水分が多いと色が乗らないのだ。ラッカーやエナメルだと、溶剤が多くても色は薄いが弾くことはない。
筆塗りだと、濃くても薄くてもムラになりやすい。
またちょうどいい濃度に薄めることができても、時間が経つにつれ塗料が次第に乾いてくるので、
すこし薄めるのだが、すると今度は逆に薄めすぎたりして、
常に塗装に快適な濃度を保ちづづけることが至難の業である。
水性系の上にラッカー系は塗り重ねることは難しい。例外はクレオスが販売しているアクリジョンである。アクリジョンの上に、ラッカー系もエナメル系も他の水性系も塗装できる。ラッカー系でも塗装できないABS樹脂などにも塗装できるので下地を選ばない。なら水性塗料はアクリジョンにしようと思うかもしれないが扱いが難しい。希釈がむずかしくエアブラシだとすぐに詰まって吹けなくなる。また瓶のフタが緩いと中身が固まりやすい。一度固まってしまうとツールクリーナーなどを入れても溶けない。
3.まとめ
現時点で、綺麗で比較的簡単に塗装できるのが、
ラッカー塗料 + エアブラシ塗装の組み合わせである。
逆に難易度が高いのが、
水性塗料 + 筆塗り塗装
の組み合わせである。
騒音を考えると低圧コンプレッサーしか使えない人は、缶スプレーと組み合わせる(高圧が欲しいとき)手もある。筆塗りしかできないひとは、筆塗りを頑張ってみるしかないだろう。しかし、筆塗りが得意になったら最強ともいえる。
ラッカー塗料に比べ、水性塗料は慣れないと少し扱いづらいが、模型用に販売されている塗料であり使いやすくなるよう日々改良されている。初心者に扱えないわけではないので、クレオス・水性ホビーカラーかタミヤ・アクリルを使うと良いだろう。
4.商品へのリンク
初心者向け筆のおすすめ
筆塗りする初心者はこれを1セット買ってください。
以下は、エアブラシをする人向け。
初心者向けハンドピース(エアブラシ)のおすすめ
シングルアクション0.4mm。
クレオスPS-268。青、赤の2色があった。アルミじゃないやつもありますが重いです。
アルミタイプは生産終了!
アルミじゃないやつ。
ダブルアクション0.3mm。
初心者向けコンプレッサーのおすすめ
minimoと同等。
多くの人が使っていると思われるプチコン。
騒音が全く気にならない人はクレオスのL7などを買うと良いです。ここで紹介したのは音が気になる人向けです。
スタンド
エアブラシを買うならこれも買っておいた方がいい。
他メーカのスタンドもあるが、クレオス製のスタンドが評価が高いようです。ウォルはこのクレオス製のスタンドを使用してます。
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