バンダイ ビークルモデル009 ジェダイ・スターファイター(JEDI STARFIGHTER)をパール塗装で製作した。
正式には、デルタ7・イーサスプライト級ライト・インターセプターと言う名前らしい。
スター・ウォーズに登場するジェダイが乗る戦闘機である。
ビークルモデルは安くてお手軽なキットである。
お手軽と言うのは、・・・塗装しなければ、だ。
製作コンセプト
色はオビ=ワン・ケノービ様が乗っていたタイプの塗装とする。
エピソード2【クローンの攻撃】でジャンゴ・フェット機と戦闘していたやつだ。
簡単に言えば、箱絵と同じ塗装ということだ。
高貴なオビ=ワン・ケノービ様がご搭乗される機体である。
したがって、それはとてもゴージャスで、美しく気品高い機体でなければならない。
ということは、パール系の塗装が相応しいだろう。
ウェザリング?なにそれ?被弾跡?
オビ=ワン・ケノービ様の機体にそんなものは絶対あり得ぬ。
ウォルはスター・ウォーズの全キャラの中で、オビ=ワン・ケノービ様が最もお気に入りである。
仮組
特に問題なし。スムーズにすぐに組みあがる。
バンダイの脅威の技術力なので、問題あるはずがない。
塗装
下地の作成
黒立ち上げする。一度、ウイノーブラックで塗装してから、
・・・なんとなくシルバーを吹いてみた。
理屈ではなく、少しでもゴージャスなピカピカした雰囲気にしたかったのである。
ハイパードライブエンジンポッドの上下にヒケがあるのでヤスリがけしておいた。
ベース塗装
まず、ボディのホワイトをどうするか。パール系にすることは決まっている。
どう実現するかだ。
下地がシルバーになっているのでここからどうするか?
なんとなくクリアホワイトを吹いてみたくなって、吹いてみたけど、うん失敗。
乳白色のような感じになって変だ。
改めてホワイトを吹いてから、XC01ダイヤモンドシルバーを吹く。パールがきつすぎる気がしたので、その上から軽くホワイトをさらに吹く。
写真だとよくわからないが、ボディのホワイトはギラつきがやや控えめの、
上品なパールになった。これで下地のホワイトは完成である。
なんだか、どのよう過程で塗装してきたか、もうわからなくなってきた。
ブラック→シルバー→クリアホワイト→ホワイト→ダイヤモンドシルバー→ホワイトかな。
この厚塗りが後日トラブルの元になることをこのときは知らない。
ワインカラー部の塗装
ボディは大きくホワイトとワインカラー(赤系)のツートンで色分けされている。
赤系もワインカラーと茶色っぽい色と2色ある。ワインカラーの部分はどういう色にするか?
最初、思いついたのはマルーンだった。そして、最近発売された、クランベリーレッドパールとか言うやつはどうなんだろう?
マルーンと一緒にクランベリーレッドパールも購入し試し吹きしてみた。
<クランベリーレッドパールの記事参照>
おお、バッチリいいんじゃない?
クランベリーレッドパールに決定!
さて、ここからマスキング地獄の始まりとなる。
色を変えるのでマーキングシールは使えない。
筆塗り塗装の技術力ゼロだから、エアブラシしか選択の余地はないが、
ジェダイ・スターファイターの塗装されている模様をじ~っと見ていると、
この塗装は絶対無理ではないかと言う恐怖が襲う。
1/72なら日数をかければできそうだが、ビークルモデルである。とても小さいんだよ~。
やめよかな~。マーキングシールで我慢する~?
ダークサイドのシスがお前には無理だ。降参しろと言う声が聞こえる。
ライトサイドからヨーダの声が聞こえる。試す?試しなどいらん。やるかやらぬかだ。
フォースの暗黒面に落ちたら、もう戻れぬぞ。
オビ=ワン・ケノービ様の機体である。やらねばならぬ。
この小ささで、とても細いラインばかりある。
最も細いラインは、0.4mmのマスキングテープを使った。
この時、機体上面側の0.4mmのマスキングテープは貼って塗装したが、下面側はマスキングテープを貼り忘れた。
後日気が付いて、四角枠部をホワイトで別途塗装するしかないのだが、マスキングする部分が丸く突起なので、マスキングテープを貼り付けづらい。マスキングテープが浮いていると塗料が回り込む可能性があるし、ホワイトは隠蔽力が低いので発色しづらい。
隠蔽力が低い上、塗料の回り込みを嫌って恐る恐る塗装したことにより、マスキングを剥がしてみたがやはりホワイトが薄かった(写真左)。再びマスキングしてホワイトを塗装した(写真右)。
他にも場所によっては、ごみのような極小マスキング破片を機体に貼り付けていく。
コックピット前方の複雑な模様もマスキングで塗装である。
写真AもBも同じクランベリーレッドパールである。重ね塗りの回数で色表現を分けている。クランベリーレッドパールは隠蔽力が低い。2~3回重ね塗りだとピンクっぽいが、数回重ね塗りすると深いレッドになる。
ウイングの端の部分も濃いクランベリーレッドパールを塗装したつもりなんだけど、あまり深いレッドにならなかった。
黄色部の塗装
黄色の部分もある。オビ=ワン・ケノービ様の機体である。黄色ではなくゴールドで塗装する。
ハイパードライブエンジンナセルの先端をゴールドで塗装するのであるが、
サークルカッターなどを持っていなかったので、円形のマスキングが作れない。
バーニアの改造部品などに使われる、wave U・バーニアフラット(1) 7mmを張り付けてマスキングした。
R4-P17の塗装
写真の塗料皿に乗っているものは何だろうか。極小のテントウムシか?動かないところを見ると赤ランナーをゲートカットしたときの破片屑か?
ボケているが誤魔化したいわけではなく、カメラの性能でどうやらこれで限界である。
オビ=ワン・ケノービ様と一緒に登場するドロイドR4-P17を塗装した。
タミヤのヘッドルーペ(拡大鏡)を使って筆塗り塗装である。
手の微小な震えの幅が塗装すべき幅より大きいんだが。気合と根性で課題クリア。
試練は続くよどこまでも
極小マスキングテープをピンセットで貼っては塗装、剥がしては、別な箇所のマスキングと塗装を繰り返していく。地道に努力すればいずれ完成するだろう。
クランベリーレッドパールがはみ出したところや、塗装漏れを修正していく。
軽度のはみ出しは、ヤスリ掛けでこすり取ると傷がつくので嫌だし、塗装を剥がしてやり直す自信はないし、上からホワイトを塗って隠そうとしてもホワイトは隠蔽力が低いし。
綿棒にエナメルシンナーをつけてこすってみた。
ラッカーシンナーだと下地も完全に消えてしまう、しかしエナメルだと微かに消えたので繰り返しこすって上側のクランベリーレッドパールをある程度消せた。消えるということは、何度も繰り返しこすっていると下地のホワイトも消えてくるということを意味するので注意だ。
※後で、別のソリッドカラーの部分をエナメルでこすったが全然消えなかった。
ハイパードライブエンジン側面のラジエーターのような部分をシルバーで塗装したら、
マスキングの隙間から塗料が入り込んだらしく、予想外の場所があちこちシルバーに。
なんじゃこりゃあ!(松田優作ではない)
マスキングが抜けていた部分があったと予想されるが、他にも、溶剤で薄めすぎた。薄いなと思ったのだがそのまま強引に塗装したのが間違いだった。
エナメルでこすってみたんだけど綺麗に消えなかった。何度もこすったら下地も剥がれてきたので、あきらめて、ラッカーシンナーで塗装を剥がして再塗装。
下地をシルバーで塗装して、ホワイト→ダイヤモンドシルバー→ホワイトで塗装した。
「嫌な予感がする」(スターウォーズお決まりの名セリフより)
マスキングテープを剥がしたらつや消しのホワイトである。
使用した塗料はもちろん光沢である。つや消しになった。
これだから塗装はイヤだ。吹き方で光沢塗料がつや消しになったり、つや消し塗料が光沢になったりする。これを逆手に取る手もあるだろうけど。
これだと、同じホワイトでも他の部位と色味が異なりバランスが悪い。
前回、薄めすぎて隙間から塗料が入り込んだから、それが怖くて、薄め方が不足し今度は砂吹きになったと思われる。
再び、薄めのダイヤモンドシルバーを怖いのを我慢して強めに吹く。今回はマスキング漏れは無かった。光沢が戻って他のホワイト部位と違いがなくなった。
さて、何度も塗り重ねたので塗膜が厚くなってしまった。よくみるとモールドが埋まっている部分がある。
これでは、スミ入れができないだろうと思った。そこで、モールドを彫りなおすことにした。
直線部分だったので、ガイドテープを貼ってモールドを彫る。
ガイドテープを剥がしたら、ホワイト塗装がガイドテープに持っていかれた。
ホワイト塗料が剥がれて、下地のシルバーが見えている。
ホワイト(ダイヤモンドシルバー)を塗装してから、一晩寝かせているので、大丈夫だろうと思ったのだが、表面は乾いていても中が乾いていなかったのだろう。
厚塗りが諸悪の根源と思われる。薄塗りだったら上手くいっただろう。
サーフェイサーも使っていないのにモールドが埋まっているなんて、ガイドテープ貼る前におかしいと気づけよ!ということかもしれない。再び塗装し直すことになった。
キャノピーの塗装
パールホワイトの下地の上に、エナメルブラックでエアブラシ塗装した。窓枠の部分は、エナメルシンナーをつけた綿棒でブラックを剥がし下地のホワイトを出す。
と言っても、対象物に比べて綿棒が巨大で先端が丸い。余計なところまでブラックを剥がしてしまった。
言われるか、虫眼鏡で見ないとパッと見はわからないレベルだが、一度気になりだすとどうしようもない。再びブラックで塗装したが、再び綿棒で剥がす自信がないので極小マスキングテープを貼ってから塗装した。
エンジン部ノズルの塗装
スターファイター部のエンジンノズルを塗装した。
下地を光沢ブラックで塗装して、上からスターブライトシルバーをそっと吹く。
良い感じになった。
しかし後日、エラー発生。
他の部分をエアブラシ塗装したあと、手に塗料が付着している可能性があったので、ティッシュペーパーで模型を包むようにして持った。そしたら、エンジンノズル部にティッシュペーパーが貼り付いたのである。ティッシュペーパーがきれいに取り切れず、無理に剥がしたら下地の黒までも見えている。またしても地獄である。
エラー発生時、エンジンノズル部の塗装からすでに2~3日経過したあとの話なので、塗装が乾いていない状態でティシュペーパーを当てたわけではない。塗装は完全に乾いていたはずである。
考えられることは、そのエアブラシ塗装の少し前に模型を触ったとき、すでに指に溶剤等が付着していて知らずに模型のエンジンノズル部を触ってしまっていたのではないか。あるいはティッシュはその辺に落ちていたものを使ったので、ティッシュ側に溶剤が付いていたかである。
多分前者だろう。
ティシュをキレイに取って、その上から再度シルバーを吹いてみたが、うんやっぱりそうなるよな。
写真ではわからないかもしれないが、最初に塗装した方はメッキ調のキラキラしたシルバーで、再塗装した方は、鈍いアルミのようなシルバーである。もちろん同じ塗料を使っている。これだから塗装はイヤだ。(←ウォルの名セリフにしようか?)
再塗装した方は光沢ブラックの上に、シルバーをふわっと吹いていないからである。
厚塗りになると鈍いシルバーになってしまう。塗装の仕方(状況)が異なるからだ。
あきらめて、ラッカーシンナーで塗料を完全に落とし、再びとても面倒なマスキングをしてから、光沢ブラックそして、シルバーを”ふわっと”、塗装した。
うむ、今度はもう一方と同じ色!バッチリOK。急がば回れだな。
ハイパードライブエンジンノズルの塗装
デルタ7のハイパードライブエンジンは、ハイパードライブ中は青白く光り、通常航行中は黄色く光る。青白で塗装した。
青白のグラデーションで塗装することにした。
周りをスカイブルーで塗装してから真ん中をホワイトを塗装した。
ホワイトを吹くとき、写真の定規をガイドにした。
組み立てた時、周りのスカイブルーが外側から見えてしまうので、周りをグレーで塗装。
さらに青白の部分が光沢になってしまった、光の部分がテカテカしていて変だったので、つや消しクリアを吹いた。
台座の金ピカシールはテプラで自作。
完成
サーフェイサー:未使用
下地1:GX2 ウイノーブラック(クレオス)
下地2:121 スターブライトシルバー (ガイアノーツ)
ホワイト:GX1 クールホワイト、GX213ダイヤモンドシルバー(クレオス)
ワインレッド:AVC03クランベリーレッドパール(クレオス)
ゴールド:C9ゴールド(クレオス)
キャノピー黒:X-1 ブラック(タミヤエナメル)
エンジンノズル:121 スターブライトシルバー (ガイアノーツ)
エンジンノズル光:GX1 クールホワイト、C34スカイブルー、C182スーパークリアつや消し(クレオス)
スミ入れ:ウェザリングカラーWC01マルチブラック&WC06マルチグレー(クレオス)
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