ご了解の上読んでください。
プラモデルを作る上で、重要な工程のひとつが合わせ目消しや隙間埋め。
合わせ目処理とも言う。
ウォルはどうもこれが苦手である。なかなかきれいに消えてくれない。
一見消えたように見えても、よく見ると合わせ目が残っていることがよくある。
合わせ目消しを行う材料としては、プラモデル用接着剤、パテ、瞬間接着剤が考えられる。
ウォルの個人的な感覚だと使い勝手は下記のような表になる。
合わせ目処理方法の特徴 | |||
項目 | プラモ用接着剤 | パテ | 瞬間接着剤 |
乾燥時間 | △ | △ | ◎ |
削りやすさ | 〇 | 〇 | × |
合わせ目が消えるか | △ | △ | ◎ |
ムニュ方式
よく言われている方法が、接着剤を多めにつけて、ムニュっとはみ出させて接着する方法。
この場合は、ヒケが発生するから何日か乾燥させる必要がある。
ネットで調べると、乾燥時間は一般的には3日、完全には1週間程度必要らしい。
乾燥したら紙ヤスリなどで削るのだが、合わせ目が完全に消えないことがある。
完全に消えることもある(例えば写真の左脚)が、よく見ると消えずにうっすらとスジが残っている(写真の右脚)ことがよくある。で、スジを消そうとどんどん削っているうちに、削りすぎてパーツ形状が変形し、取り返しのつかない状態になる。
いくら削っても(パーツが変形しても)それでもスジが消えないことがある。一体どういうこと?どこまで削ってもスジがあるということは、隙間がずっとありきちんと密着していないということか。
奥まで接着されておらず、中は隙間があるのだろうか?
表面を削ると、中にある隙間が露出するということだろうか?
ネットで調べると、接着したら、パーツをしっかりと押さえつけるように固定する。
(洗濯ばさみなどで挟んでおく、テープを貼って固定しておくとか)
と書かれていることもあるが、ウォルはあまりこれをしていないから密着していない個所があるのだろうか。乾燥時間が足りなくてヒケたのだろうか。
接着剤で完全に消えることもあるが、うっすらとスジが残ってしまうこともある。
パテ埋め
パーツの合わせ状態が悪く、隙間や段差などが大きいときは、パテで埋めることもある。
しかし、この方式もムニュ方式と同じで、隙間が残っていることが多い。
※写真はグフの腰アーマーだが、最初ここには穴が開いていた。穴は必要なしと判断して、ランナーを小さく切ったものを詰めて、溶きパテ(液状のパテ)で埋めたのである。乾いた後、削ってみたら、ひび割れが残っていた。溶きパテなのに中に隙間ができたのだろうか。
このあと、サーフェーサーを上から何度か筆塗りして隙間をしっかり埋め、乾いてから再度削ったら、隙間は消えた。
このようにパテで埋めたつもりでも隙間が残ってしまうことがある。
瞬間接着剤
ムニュ方式、パテ埋めでスジが消えないことがあっても、瞬間接着剤で消えなかったことは一度もない。乾燥時間も早い。ヒケもほとんどない。
合わせ目の溝を確実に埋めるには、この方法がもっとも確実だと実感している。
ただし、粘度が著しく低い(水みたいにサラサラ)瞬間接着剤は、形に合わせて窪んでしまうことはある。下の図参照。
瞬間接着剤素晴らしいと思うかもしれない。
しかし大きな欠点がある。瞬間接着剤はプラスチックよりも硬いのだ。
理想は、下図のように、平らに削ることだ。しかし、世の中甘くない。
通常の紙ヤスリやスポンジヤスリなどで実際削ってみるとわかるが、軟らかいプラスチックばかり削れて、硬い瞬間接着剤があまり削れないのである。
瞬間接着剤の周りのプラスチックは良く削れるが、瞬間接着剤はあまり削れない。
結局下図のようになり、気が付いた時にはすでに手遅れ。あれれれ?ってなる。
こういうのって、やっている最中には全く気が付かないんだよね。で、取り返しが付かない段階で、あ!って気が付く。
従って、削る時前に十分意識してから作業を開始する必要がある。
よし、では、これから瞬間接着剤をついた部分を削るぞ、十分気を付けて削るぞ!って。
気にせずやってしまうと、阿鼻叫喚の地獄絵図が待っている。
瞬間接着剤の削り方
パーツ(プラスチック)にはなるべくヤスリを当てないように、瞬間接着剤にヤスリが当たるようにして、削っていくようにしなければならない。もちろん、完璧な動作を人間がやるのは無理だ。しかし、意識して削っていくのと、全く意識しないで削っていくのとでは、全く異なる結果が待っているのだ。
スポンジヤスリは軟らかく変形するので、全体的に力がかかり全体的に削ってしまい、前の絵のようになってしまう。
なので、一度、瞬間接着剤の盛り上がったところを、変形しない平らなヤスリ、金属ヤスリやタイラーで削るか、デザインナイフでカンナ掛けする。削りすぎには注意だ。ある程度削ってから、紙やすりやスポンジヤスリなどで注意しながらヤスる。注意しながらとは、時々確認しながら(手を止めて見る)削っていくということだ。
タイラー
タイラーは、プラスチックの板に紙やすりを貼り付けたもの。
金属ヤスリは前方向に押して削るが、紙やすりはどの方向にも削れる。
番手が240,320,400,600,800があるが、最低400番と800番の2種類はあった方が良い。紙やすりが使えなくなったら、剥がして貼り替えればよい。使い捨てにする必要はない。
イージーサンディング
タミヤから発売されているイージーサンディングは、柔らかめで、比較的削りやすいので、パテ代わりに使うならこれを使うと良い。
やはりプラモデルメーカー、モデラーのツボを押さえている。
瞬間接着剤を使うなら、リームーバーもあった方が良い。普通に100円ショップで売っている。
また、瞬間接着剤は、空気中の水分と結合して固まるので、保管は乾燥剤と一緒にタッパーなどに入れておくと良い。
紹介したもの
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